cold shoulder の話

 「冷たい肩」とは「冷遇」のイメージです。”Give the cold shoulder”で「剣もほろろの

扱いをする」という意味です。”She always gives me the cold shoulder.”(彼女はいつも私には素っ気ない)のように言えます。また、”cold-shoulder”を動詞としても言えます。従って、“cold-shouldering”,”cold-shouldered”の形もあります。

 ところで、この言い方は女性を主語にして男性に対して言っているケースが多いようです。

男に対して、「冷たくあしらう」、「肘鉄を喰らわす」のは女性からなのですかね。

この”cold shoulder ”はmutton(羊の肩肉)の意味合いから来ているとのことです。つまり、“ cold shoulder of mutton ”から発した言い回しなのでしょう。19世紀の初めに、スコットランドの作家のウォルター・スコット卿がそれまでの習慣を書き留めたと、いう話です。それは、当時、暖かい肉料理を出すのは親しい大切な客人に対してであり、招かざる客には「冷たい肉=羊肉」を出していたとのことから、意味が派生して、嫌な人(特に女性が男性)を「冷たくあしらう」意味が出てきたのです。また、ホテルの主人が嫌な宿泊客に冷たい羊肉を出していたこともあったとか。こうして、「冷たい待遇」の表現となったのです。このような ” Folk etymology ”(民間での使い方に語源があること)は面白いですね。

 ところで、当然こうしたメンタリティは用の東西を問わずあると思います。

京都ではお尻が長い客人に「追い出し茶」を出したり、「ぶぶ漬けでもどうどす」と進める話は有名です。これは、お互いが傷つかずにすむ、心くばりしながら相手も自分も恥をかかずに心地よい時間と空間を共有するという、婉曲定な「おもてなし」の気概の表れでしょう。イギリスとは随分違うようです。 

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